星の王子さま|大切なあなたに贈りたい、たいせつな一冊

もくじ

読書のキロク

私が、大切な人に贈りたい本のNo.1。それも、誰でもいいわけじゃない。
本当に大切で、大切にしたくて、大切にされたいと願うあなたに贈りたい。

私がこの本を始めて読んだのは10歳のとき。
誕生日にいとこが「今はまだ難しいかもしれないけど、毎年、誕生日に読んでね。」とプレゼントしてくれたもの。

あれから、欠かすことなく読み続けて11年。

最初はこの本がそんなに賞賛される理由がわからなかった。
当たり前のことが当たり前に書かれているだけのように思えて、絵本のように楽しんでいた。

けど、たしか社会人になってから。
急にこの本が愛着だけでなく、自分にとってのバイブル的な、大切な本になった。

ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。
いちばんたいせつなことは、目に見えない。

きっと、いちばん有名なフレーズはこれだけれど、私はこっちが好きなんです。

ぼくはこの世で一輪だけの花を知っていて、それはぼくの星以外のどこにも咲いていないのに、小さなヒツジがある朝、なんにも考えずにぱくっと、こんなふうに、その花を食べてしまっても、それが重要じゃないって言うの?

ほかの人から見たら「花なんて、また咲かせればいい」そう思うものかもしれなくても、王子さまにとっては「その花」だけが大切で、代わりなんてない。

そういう「視点を変えればわかること」なのに、だんだん、少しずつわからなくなってきている自分に気付かされたのが、19歳のとき。

昔はその文章を読んでも「あたりまえ」としか思わなかったのに。

この『星の王子さま』には、そういうちょっとした言葉がたくさん散りばめられていて、読むとき・読む場所・読むタイミングで自分が感じることが変わる物語。

私も大切なあなたに「毎年読んでね」の一言を添えて、贈ります。

本について

概要

書名   星の王子さま

著者   サン=テグジュペリ / 河野万里子

出版社  新潮文庫

発行   2006年3月28日

ジャンル 海外文庫

版型   文庫

ページ  160

価格   528円

ISBN  978-4102122044

作者

サン=テグジュペリ(Saint-Exupery)

名門貴族の子弟としてフランス・リヨンに生れる。海軍兵学校の受験に失敗後、兵役で航空隊に入る。除隊後、航空会社の路線パイロットとなり、多くの冒険を経験。その後様々な形で飛びながら、1929年に処女作『南方郵便機』、以後『夜間飛行』(フェミナ賞)、『人間の土地』(アカデミー・フランセーズ賞)、『戦う操縦士』『星の王子さま』等を発表、行動主義文学の作家として活躍した。第2次大戦時、偵察機の搭乗員として困難な出撃を重ね、1944年コルシカ島の基地を発進したまま帰還せず。

河野万里子(コウノ・マリコ)
上智大学外国語学部フランス語学科卒業。主な訳書にウィリアムズ『自閉症だったわたしへ』、サン=テグジュペリ『星の王子さま』、サガン『悲しみよ こんにちは』『打ちのめされた心は』など。

うらすじ

砂漠に飛行機で不時着した「僕」が出会った男の子。それは、小さな小さな自分の星を後にして、いくつもの星をめぐってから七番目の星・地球にたどり着いた王子さまだった……。一度読んだら必ず宝物にしたくなる、この宝石のような物語は、刊行後七十年以上たった今も、世界中でみんなの心をつかんで離さない。最も愛らしく毅然とした王子さまを、優しい日本語でよみがえらせた、新訳。

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