水月舎文庫ふとん ふとん 水月さよ 寒さで、目が覚めた。 午前三時を少し過ぎていた。窓を細く開けたまま寝たのは、昨日までの夜がまだ夏の続きみたいな顔をしていたからで、私は、それを信じていた。 足の指が冷たかった。 タオルケットを引き寄せても、薄い布は肩までしか届かず、足首から先がはみ出した。丸まってみる。膝を胸に寄せると、今度は背中に、窓からの風がすべりこんだ。 十月の夜は、こういう裏切り方をする。 (了) 初出 note 二〇二六年十月八日 ← 左へ読み進める